管理職になるべきか迷ったら|なるべき人・ならない方がいい人の判断軸

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「管理職への昇進を打診されたけれど、引き受けるべきか迷っている」
「給料やキャリアを考えると魅力的だけど、責任が増えるのは不安」
「そもそも、自分は管理職に向いているのだろうか」

そんな悩みを抱えていませんか?

管理職になることは、キャリアの大きな転機です。給与や裁量が増えたり、これまでとは違う経験を積めたりする一方で、部下の育成やチームの目標達成など、新たな責任も生まれます。特に、プレイヤーとして今の仕事にやりがいを感じている人ほど、「わざわざ管理職になる必要があるのだろうか」と迷うこともあるでしょう。

周囲から期待されているから、年齢的にそろそろだからといった理由だけで決めてしまうと、昇進後に「こんなはずではなかった」と後悔する可能性もあります。一方で、不安があるからという理由だけで断ってしまうと、自分の可能性を広げる機会を逃してしまうかもしれません。

大切なのは、管理職になることが正解かどうかではなく、自分が望む働き方やキャリアに合っているかを見極めることです。

この記事では、管理職になるメリット・デメリットを整理したうえで、管理職になるべき人・ならない方がいい人の特徴や、後悔しないための判断軸を紹介します。今の自分にとって管理職になることが本当に必要なのか、納得して判断するための参考にしてください。

管理職になるべきか迷う人は多い

管理職になるべきか迷うのは、珍しいことではありません。日本能率協会マネジメントセンターの調査(2023年)では、一般社員の77.3%が「管理職になりたくない」と答えています。

一方で、同じ日本能率協会マネジメントセンターの調査では、管理職の56.4%が「今の仕事が面白い」「管理職を続けたい」と感じていました。もともと管理職になりたくないと感じていたのに、今は続けたいと考えるようになった管理職も16.7%います。管理職になる前の印象と、なってからの実感は一致しないこともあると分かります。

迷うのは、管理職の仕事が実際にどうなるのかを、事前に確かめる方法が少ないからです。だからこそ、判断の軸を先に決めておくと迷いが減ります。

管理職になるべきか判断する5つの軸

管理職になるべきかを判断する軸は、次の5つです。

1. 自分で成果を出したいか、チームで成果を出したいか

管理職の仕事の中心は、部下が動きやすいように目標を決め、仕事を割り振り、育てることにあります。自分で手を動かす時間は、担当者のころより短くなるのが一般的です。

自分の手で仕事を仕上げることにやりがいを感じる人は、管理職になると物足りなさを感じやすくなります。反対に、自分一人ではできない規模の仕事を、チームで動かすことに興味があるなら、管理職の仕事に面白さを感じられる可能性が十分にあるでしょう。

2. 決めることと、その結果の責任を引き受けられるか

管理職は、情報がそろわない中でも次のような判断を求められ、その結果に責任を持つ立場です。

  • 誰にどの仕事を任せるか
  • どの案件を優先するか
  • 部下の評価をどうつけるか

誰もが納得する答えのない場面で、自分が決めて説明することに強い抵抗があるかどうかを考えてみてください。慣れで軽くなる部分もありますが、ゼロにはなりません。

3. 報酬と働き方の条件が見合うか

厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査では、所定内給与額の平均は課長級が52万9,200円、役職のない人が31万500円でした。役職のない人を100とすると、課長級は170.4です。

ただし、管理職になると残業代が出なくなる会社もあります。労働基準法上の管理監督者にあたる場合、労働時間・休憩・休日の規定が適用されないためです。深夜の割増賃金と年次有給休暇は、管理監督者にも認められています。

管理監督者にあたるかどうかは、役職名ではなく、職務の内容や権限、待遇の実態で判断されます。管理職になったら残業代がいくら減り、手当がいくら増えるのかを、自分の場合で計算してから判断してください。

あわせて読みたい管理職になってもメリットはない?メリットを感じない理由や本当にメリットがないのか確かめる方法残業代の差し引きを含めた損得の計算手順は、こちらで解説しています。

4. 今の生活に、増える負荷を受け止める余白があるか

管理職になると、仕事の量だけでなく、夜や休日に仕事のことを考える時間も増えやすくなります。

育児や介護が始まったばかりの時期、体調に不安がある時期は、仕事の負荷が増えると生活全体が回らなくなるおそれがあります。管理職になるかどうかは、今の生活の状況と合わせて決めて構いません。

5. 合わなかったときに、戻る道があるか

管理職になってみて合わなかった場合に、役職を降りる、専門職に移るといった道があるかどうかも確認します。

リクルートマネジメントソリューションズの調査(2024年)では、回答した企業の58.0%が「専門職制度があり、複線型の人事制度として運用されている」と答えました。戻る道や別の道がある会社なら、まず引き受けてみる判断もしやすくなります。

社内に管理職以外で評価される道がない場合は、専門性を評価してくれる会社に移ることも選択肢です。現状の職場に満足できていないなら、新しい環境に変えてみるのも一つです。30・40代管理職・専門職のグローバルキャリアを拓く転職エージェント【Samurai Job】 では、30代・40代の管理職・専門職向けの求人を扱っています。職種や任される範囲から条件を絞って探せます。

管理職になるべき人

5つの軸に照らすと、管理職になるべき人は次のような人です。

  • チームで成果を出したい人:自分一人では担えない規模の仕事を、メンバーと一緒に動かすことに興味がある。
  • 人の成長に関わりたい人:後輩に教えたときに、相手ができるようになることにやりがいを感じた経験がある。
  • 決める立場に就きたい人:今の仕事のやり方に改善点が見えていて、自分で決めて変えたいと考えている。
  • 条件が見合っている人:残業代の変化を含めても、手当や昇給で収入が増える見込みがある。
  • 負荷を受け止める余白がある人:生活や体調に大きな変化がなく、仕事に使える時間と気力がある。

すべてに当てはまる必要はありません。1つ目か2つ目に当てはまり、4つ目と5つ目に問題がなければ、引き受けてみる価値はあります。

管理職にならない方がいい人

管理職にならない方がいいのは、能力が足りない人ではありません。今の条件では、管理職を引き受けるとマイナスが大きくなる人です。

  • 専門性を伸ばしたい人:技術や専門分野の仕事で、これからも腕を磨きたいと考えている。
  • 条件が見合わない人:残業代がなくなる分を差し引くと、収入がほとんど増えない、あるいは減る。
  • 生活に余白がない人:育児や介護、自分の体調の事情で、今以上の負荷を受け止めるのが難しい。
  • 戻る道がない会社にいる人:一度管理職になると、合わなかったときに専門職や担当者に戻る制度がない。

これらに当てはまる場合は、「今は見送る」と判断して構いません。条件が変われば、あとから引き受ける道もあります。

あわせて読みたい「管理職になりたくない」と感じたら|断る前に整理したい4つの判断軸管理職を断る前に整理したい判断軸と、伝え方はこちら。

管理職になるべきか迷ったときに、会社に確認したいこと

管理職の打診を受けたら、返事をする前に次の点を会社に確認してください。

  • 管理監督者として扱われるか:残業代が出なくなるのか、役職手当はいくらか。
  • 任される範囲:部下の人数、予算や人員を決める権限、プレイヤーとしての担当業務がどれだけ残るか。
  • 評価の基準:管理職として何を達成すれば評価されるのか。
  • 戻る道:合わなかった場合に、役職を降りる、専門職に移る制度があるか。

聞きにくい内容もありますが、条件を確認せずに引き受けると、なってから後悔する原因になります。「前向きに考えたいので、条件を確認させてください」と伝えれば、確認すること自体が評価を下げることはないはずです。

あわせて読みたい管理職は断れる?断るメリット・デメリットと伝え方の手順打診を断る場合のメリット・デメリットと伝え方はこちら。

管理職になるべきか、一人で決めきれないとき

判断の軸を当てはめても決めきれないときは、情報を増やすか、期間を区切って考えます。

実際に管理職をしている人に話を聞く

社内で管理職をしている先輩や、他部署の課長に、1週間の過ごし方を聞いてみてください。会議の数、部下との面談の頻度、自分の担当業務がどれだけ残っているかが分かると、なった後の働き方を具体的に想像できます。

大変なことと合わせて、管理職になってよかったと感じた場面も聞いておくと、判断の材料が偏りません。

期間を区切って引き受ける

戻る道がある会社なら、「まず1年やってみて、続けるかどうかを見直す」と期間を決めて引き受ける方法もあります。引き受けるときに、見直しの時期を上司と共有しておくと、合わなかった場合にも話を切り出しやすいはずです。

迷いが続くときは、話して整理する

何週間も迷いが続き、眠れない日があるほど負担になっているなら、一人で考え続けるより、誰かに話して頭の中を整理するほうが前に進めます。社内の人には話しにくい場合は、国内最大級のオンラインカウンセリングサービス【Kimochi】 のようなオンラインカウンセリングで、利害関係のない相手に話す方法もあります。無料で相談できる公的な窓口として、厚生労働省のこころの耳も利用できます。

まとめ

管理職になるべきかは、チームを通じて成果を出したいかと、その会社の管理職の条件を受け入れられるかで判断できます。判断の軸は、次の5つです。

  • 自分で成果を出したいか、チームで成果を出したいか
  • 決めることと、その結果の責任を引き受けられるか
  • 報酬と働き方の条件が見合うか
  • 今の生活に、増える負荷を受け止める余白があるか
  • 合わなかったときに、戻る道があるか

管理職にならない方がいいのは、今の条件で引き受けるとマイナスが大きくなる人で、能力の問題とは限りません。

今日できることを1つ選ぶなら、管理職になった場合に残業代と手当で月の収入がどう変わるかを、自分の給与明細で計算してみてください。

出典

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