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「管理職になって責任は増えたのに、給料はほとんど変わらない」
「部下のフォローや上司との調整に追われ、自分の仕事が終わらない」
「これだけ頑張っているのに、管理職を続けるメリットが感じられない」
このように、管理職になって「割に合わない」と感じたことはありませんか?
管理職になると、チームの目標達成や部下の育成、トラブルへの対応など、担当する業務も責任も大きく増えていきます。しかし、仕事の負担が増えたからといって、必ずしもそれに見合う給与や評価が得られるとは限りません。残業が増えたり、部下と上司の板挟みになったりするなかで、「一般社員のままでいたほうがよかったのではないか」と感じることもあるでしょう。
特に、部下の成果はチームの成果として評価される一方で、問題が起きれば管理職として責任を負わなければならないなど、頑張りと報酬が見合っていないと感じやすいのも、管理職ならではの悩みです。
ただし、管理職が割に合わないと感じる原因は、給与の問題だけではありません。業務の抱え込みや責任範囲の曖昧さ、評価制度など、働き方や職場環境が影響している場合もあります。
この記事では、管理職が割に合わないと感じる理由を整理するとともに、負担を減らし、納得感のある働き方に変えるための具体的な方法を紹介します。今の働き方をこのまま続けるべきか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
管理職が割に合わないと感じる理由
管理職が割に合わないと感じる理由は、次の6つに分けられます。
1. 残業代がなくなり、時間あたりの収入が下がる
管理職が割に合わないと感じる大きな理由の一つに、収入が増えないという問題があります。労働基準法上の管理監督者にあたる場合、労働時間・休憩・休日の規定が適用されないため、残業代は支払われません。深夜の割増賃金と年次有給休暇は、管理監督者にも認められています。
厚生労働省の令和7年賃金構造基本統計調査では、所定内給与額の平均は課長級が52万9,200円、役職のない人が31万500円でした。平均で見れば差はあります。ただ、昇進直後は役職手当が少ない一方で残業代はなくなるため、働いた時間で割ると担当者のころより下がる人もいます。
2. 責任の重さが給与に表れない
管理職になると、チームの目標未達や部下のミスのように、自分が直接関わっていない問題でも、最後に説明する立場になります。
責任は一気に重くなる一方で、給与は毎年少しずつしか上がりません。責任の増え方と給与の増え方の差が、割に合わない感覚の大きな原因になります。
3. 働く時間に上限がなくなる
管理職になると、自分の業務だけでなく、部下の相談やトラブル対応、上司との調整など、さまざまな仕事を抱えるようになります。
日中は会議や部下のフォローに追われ、自分の仕事に取りかかれるのは夕方以降というケースも少なくありません。さらに、チームの進捗が遅れていれば、その穴埋めをしたり、休日にも仕事のことを考えたりするなど、勤務時間外まで負担が広がりがちです。
自分の努力だけでは仕事量をコントロールできず、働く時間ばかりが増えていくことに、割に合わなさを感じる管理職も多いでしょう。
4. 頑張りが評価に反映されにくい
管理職の成果は、チームの成果として評価されます。部下が働きやすいように調整した、トラブルを未然に防いだといった仕事は、評価の数字には表れにくいものです。
チームの成績が会社の方針や市場の状況に左右されることもあります。自分の働きと評価の結びつきが見えないと、労力に見合っていないと感じます。
5. 決められる範囲が狭いのに、結果の責任は負う
予算や人員を増やしたくても、上の承認がなければ動かせない場面は少なくありません。決められる範囲は限られているのに、結果が出なければ管理職の責任として問われがちです。
自分で決められない条件のもとで責任だけを負う状態は、給与の額とは別の意味で割に合わないと感じる原因になります。
6. 見えない負担が多い
管理職には、業務の一覧に載らない仕事が多くあります。
- 部下の悩み相談
- メンバー同士の関係の調整
- 上司と現場の間に立った説明
どれも、かけた時間が記録に残りにくい作業です。
気を遣う場面が増えるほど疲れはたまりますが、その分の手当があるわけではありません。
6つの理由に共通するのは、増えたものは目に見えやすく、受け取るものは目に見えにくいことです。割に合わないと感じるのは、わがままや努力不足が原因ではありません。
管理職が本当に割に合わないかを確かめる方法
割に合わないと感じたら、感覚だけで判断せず、自分の場合で数字と中身を確かめてください。
時間あたりの収入を計算する
担当者のころと今とで、月の給与と働いた時間を並べてみます。給与の総額を働いた時間で割れば、時間あたりの収入を比べられます。
計算してみると、思っていたより差が小さい人もいれば、実際に下がっている人もいます。下がっているなら、割に合わないという感覚は数字の裏づけがあるということです。
あわせて読みたい管理職になってもメリットはない?メリットを感じない理由や本当にメリットがないのか確かめる方法残業代の差し引きを含めた損得の計算手順は、こちらで解説しています。お金以外に受け取っているものを書き出す
管理職の経験は、給与のほかにも形になります。次のようなものを受け取れているかを書き出してみてください。
- 決める経験:チームの方針を自分で決め、その結果を見届けた経験。
- 人を育てた経験:部下が一人で仕事を回せるようになるまで関わった経験。
- 社外で通用する経歴:転職のときに「何人のチームを率いて、何を達成したか」として説明できる実績。
これらも受け取れていないなら、今の役割は割に合わない状態に近いと言えます。
割に合わない感覚が強く、心が消耗しているとき
割に合わないと感じながら働き続けると、気持ちがすり減っていきます。仕事に行くのがつらい、休日も気が休まらないといった状態なら、損得を考える前に休むことを優先してください。
気持ちを整理したいときは、国内最大級のオンラインカウンセリングサービス【Kimochi】
のようなオンラインカウンセリングも選択肢になります。今のつらい気持ちを第三者を頼って掃き出すだけでも少し楽になるかもしれません。
管理職を割に合う働き方に変える方法
割に合わない状態を変えるには、働く時間と負担を減らすか、受け取るものを増やすかのどちらかです。
1. 自分がやらなくてよい仕事を手放す
自分が抱えている仕事を書き出し、部下に任せられるもの、やめても影響が小さいものを選びます。時間が減れば、同じ給与でも時間あたりの収入は上がります。
任せた仕事の出来が自分のやり方と違っても、期限と品質の基準を満たしていれば受け入れる。この線引きを決めておくと、手放した仕事を引き取り直さずに済みます。
2. 処遇と役割を上司と確認する
評価面談の場などで、今の役割に対して処遇が見合っているかを上司と確認します。確認したいのは、次のような点です。
- 役職手当の額と、次に上がる条件
- 管理職としての評価の基準
- プレイヤーとして担当する業務の範囲
「待遇に不満がある」と切り出すより、「今の役割で何を達成すれば評価が上がるのかを確認したい」と伝えるほうが、話を前向きに進められます。担当業務が増え続けているなら、「この業務を引き受けるなら、どの業務を外せるか」をセットで相談してください。
「管理職だから残業代が出ない」と言われていても、実際の権限や働き方が管理監督者の基準を満たしていない場合は、残業代の支払いが必要になります。判断に迷うときは、労働基準監督署の総合労働相談コーナーに相談できます。
3. 決められる範囲を広げる
「この金額までの支出」「チーム内の業務分担」のように、自分の判断で決めてよい範囲を上司とすり合わせます。決められる範囲が広がれば、責任に見合った手応えも得やすくなります。
4. 経験を、社外でも通じる形で記録する
管理職として取り組んだことを、数字と一緒に記録しておきます。部下の人数、達成した目標、改善した業務の内容です。
記録しておくと、社内の評価面談でも転職のときでも、自分の働きを具体的に説明できます。
5. 管理職を降りる道を確認する
割に合わない状態が続き、管理職の仕事そのものを続けたくないと感じるなら、役職を降りる道があるかを確認します。専門職として処遇するコースや、本人の希望で役職を外れる制度を設けている会社もあります。
制度の有無や条件は会社によって異なるので、就業規則を確認するか、人事に問い合わせてください。降りた場合の給与や評価がどう変わるかも、あわせて聞いておくと判断しやすくなります。
6. 職場を変える
処遇の相談をしても変わらない、管理職以外に評価される道がないという場合は、職場を変えることも選択肢です。同じ管理職の経験でも、会社によって役職手当の額や任される範囲は異なります。
現状の職場に満足できていないなら、新しい環境に変えてみるのも一つです。30・40代管理職・専門職のグローバルキャリアを拓く転職エージェント【Samurai Job】
では、30代・40代の管理職・専門職向けの求人を扱っています。年収や任される範囲から条件を絞って探せます。
まとめ
管理職が割に合わないと感じるのは、増えた責任と時間に対して、受け取るものが釣り合っていないときです。理由は次の6つでした。
- 残業代がなくなり、時間あたりの収入が下がる
- 責任の重さが給与に表れない
- 働く時間に上限がなくなる
- 頑張りが評価に反映されにくい
- 決められる範囲が狭いのに、結果の責任は負う
- 見えない負担が多い
割に合う働き方に変える方法は、次の6つです。
- 自分がやらなくてよい仕事を手放す
- 処遇と役割を上司と確認する
- 決められる範囲を広げる
- 経験を、社外でも通じる形で記録する
- 管理職を降りる道を確認する
- 職場を変える
今日できることを1つ選ぶなら、先月の給与を働いた時間で割り、担当者のころの時間あたりの収入と比べてみてください。
