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「管理職になったものの、自分には向いていない気がする」
「部下をうまく育てられず、マネジメント能力に自信が持てない」
「周りの管理職と比べて、自分は能力が足りないのではないか」
そんな悩みを抱えていませんか?
管理職になると、部下の育成やチームの目標達成、業務の進捗管理など、これまでとは異なる能力が求められます。プレイヤーとして成果を出してきた人でも、管理職になった途端に思うような結果が出せず、自分の能力不足を感じることは珍しくありません。
特に、部下が期待どおりに動いてくれなかったり、チームの成果が上がらなかったりすると、「自分の管理職としての能力不足が原因なのではないか」と責任を感じてしまうこともあるでしょう。
しかし、管理職として成果が出ない原因は、必ずしも本人の能力不足だけにあるわけではありません。 役割の変化への適応や、経験・知識の不足、組織の環境など、さまざまな要因が関係しています。
この記事では、管理職が能力不足を感じる原因を整理するとともに、必要な能力や具体的な改善方法を解説します。今の自分に何が足りないのか、どこから改善すればよいのかを明確にするための参考にしてください。
管理職が能力不足を感じるのは珍しくない
管理職になってすぐの時期は、多くの人が力不足を感じます。
管理職向け研修の受講者を対象にしたラーニングイノベーション総合研究所の調査(2024年)では、就任1〜3年目の課長クラスが知識やスキルの課題を感じる場面として、「上司や会社から求められる立場・役割を果たすとき」を49.1%、「管理職として判断が求められるとき」を46.4%が挙げていました。
一方で、管理職になる前に十分な準備の機会があるとは限りません。HR総研の調査(2019年)では、管理職研修を実施している企業は62%で、従業員300人以下の企業では46%でした。学ぶ機会がないまま管理職になる人は少なくありません。能力不足を感じるのは、本人の資質の問題とは限らないのです。
管理職が能力不足と感じる原因
管理職が能力不足を感じる原因は、主に次の5つです。
1. 必要な能力が入れ替わる
担当者のころに評価されたのは、自分の手で仕事を正確に、早く仕上げる力でした。管理職になると、次のような、人を通じて成果を出す力が必要になります。
- 目標を決める
- 仕事を割り振る
- 部下を育てる
- 部下を評価する
担当者として優秀だった人ほど、得意だった仕事の出番が減り、苦手な仕事ばかりが増えたと感じるのも無理はありません。
2. 学ぶ機会がないまま役割が始まる
管理職の仕事は、昇進した日から始まります。評価面談の進め方、部下への注意の仕方、予算の組み方を教わる前に、実際の場面が次々にやってきます。
やり方を知らないまま対応すれば、うまくいかない場面が出るのは当然です。その結果を「自分には能力がない」と受け取ってしまうと、自信を失いやすくなります。
3. 担当者のころの物差しで自分を評価している
担当者のころは、今日どれだけ仕事を片づけたかで手応えを感じられました。管理職の仕事は、部下との面談や他部署との調整のように、目に見える成果になりにくい作業が中心です。
1日の終わりに「今日は何も進まなかった」と感じるのは、担当者のころの物差しで自分を測っているからかもしれません。
4. 前任者や上司と比べている
前任者がうまく回していたチームを引き継いだ、経験豊富な上司のやり方を見てきた。こうした人ほど、自分のやり方と比べて足りない部分ばかりが目につきます。
前任者も、管理職になったばかりのころは同じように試行錯誤していたはずです。比べる相手が何年もかけて身につけたものを、就任直後の自分と比べても、差が出るのは当たり前です。
5. 成果が出るまでに時間がかかる
部下の育成やチームのやり方の改善は、結果が出るまでに半年から1年かかることもあります。手を打ってもすぐに変化が見えないため、自分のやり方が間違っているのではないかと不安になります。
5つの原因に共通するのは、能力の問題に見えて、実際は「役割が変わったこと」と「学ぶ時間がなかったこと」から来ている点です。
自信をなくして気持ちが落ち込み、眠れない日が続いているときは、能力を伸ばす方法を考える前に休むことを優先してください。話を聞いてもらうことで気持ちを整理したいなら、国内最大級のオンラインカウンセリングサービス【Kimochi】
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管理職に必要な能力を分けて確認する
「能力不足」とひとまとめにすると、何から手をつければよいかが分かりません。管理職に必要な能力を6つに分けて、自分に足りないものを確認します。
- 目標を決める力:会社の方針を、チームの具体的な目標に置き換えられる。
- 任せる力:誰にどの仕事を任せるかを決め、途中で引き取らずに見守れる。
- 伝える力:方針や期待を、部下が行動に移せる言葉で説明できる。
- フィードバックする力:良かった点と直してほしい点を、事実をもとに伝えられる。
- 評価する力:期初の目標と期中の行動をもとに、評価の理由を説明できる。
- 判断する力:情報がそろわない中でも、期限までに決めて、その理由を伝えられる。
6つすべてを最初からできる管理職はほとんどいません。自分が特に苦手だと感じるものに印をつけてみてください。
管理職の能力不足を解消する方法
1. 身につける能力を1つに絞る
印をつけた能力の中から、今いちばん困っている場面に関わるものを1つだけ選びます。評価面談が近いなら評価する力、部下の手が止まっているなら任せる力、という選び方です。
一度に全部を伸ばそうとすると、どれも中途半端になります。
2. 型を借りる
管理職の仕事には、多くの人が使ってきた進め方の型があります。1on1の進め方、フィードバックの伝え方、目標設定の書き方などです。
会社の研修があれば受講し、なければマネジメントの本や社外の講座から、使えそうな型を1つ選んで試します。自分で一から考えるより、短い時間で一定の形にできます。
3. 上司や先輩の管理職にフィードバックをもらう
部下との面談や会議の進め方について、上司や先輩の管理職に「どこを直せばよいか」を聞きます。自分では気づきにくい癖や、うまくいっている点が分かります。
聞くときは、「部下への伝え方で、改善できる点を1つ教えてください」のように、範囲を絞ると答えてもらいやすくなります。
4. 部下に任せ、頼る
管理職がチームのすべての仕事に詳しい必要はありません。専門的な作業は、その分野が得意な部下に任せて構いません。
自分が判断する部分と、部下に任せる部分を分けておくと、管理職としての仕事に使える時間が増えます。部下にとっても、任されることは成長の機会です。
5. 試したことと結果を記録する
新しいやり方を試したら、何をして、部下やチームがどう変わったかを短く記録します。1か月分たまると、自分ができるようになったことが目に見えます。
能力不足の感覚は、できるようになったことが見えないときほど強くなるものです。記録は、自分の成長を確認する材料になります。
能力ではなく、環境や役割が合っていない場合
学ぶ努力を続けても状況が変わらない場合は、能力より環境や役割に原因があることも考えられます。
- 人員が足りず、管理職の仕事に使える時間がそもそもない。
- 権限がないまま、結果だけを問われている。
- 相談できる上司や同僚がいない。
こうした状況は、個人の努力では解決しにくいものです。上司や人事に、人員や権限について相談してください。
相談するときは、「管理職の仕事に使える時間が週に5時間しかない」「この判断に必要な権限がない」のように、状況を具体的に伝えます。困っている内容がはっきりしていれば、上司も人員の補充や権限の見直しを検討しやすくなります。
社内で状況が変わる見込みがないなら、管理職としての経験を生かせる会社に移ることも選択肢です。現状の職場に満足できていないなら、新しい環境に変えてみるのも一つです。30・40代管理職・専門職のグローバルキャリアを拓く転職エージェント【Samurai Job】
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まとめ
管理職が能力不足を感じる原因は、次の5つでした。
- 必要な能力が入れ替わる
- 学ぶ機会がないまま役割が始まる
- 担当者のころの物差しで自分を評価している
- 前任者や上司と比べている
- 成果が出るまでに時間がかかる
不足を感じたら、管理職に必要な能力を分けて確認し、1つずつ身につけていきます。方法は次の5つです。
- 身につける能力を1つに絞る
- 型を借りる
- 上司や先輩の管理職にフィードバックをもらう
- 部下に任せ、頼る
- 試したことと結果を記録する
今日できることを1つ選ぶなら、6つの能力のうち、いちばん苦手だと感じるものに印をつけてみてください。
