テレワーク実施率21.4%・「原則出社」は2年連続増|出社回帰で板挟みになる管理職が、いま決められること

テレワーク実施率21.4%・「原則出社」は2年連続増|出社回帰で板挟みになる管理職が、いま決められること

パーソル総合研究所が2026年8月27日に発表した「テレワークに関する調査(2026)」で、正社員のテレワーク実施率は21.4%となり、前年から1.1ポイント下がりました。一方で「原則出社」の方針をとる企業は24.6%と2年連続で増加しています。働き手の8割超はテレワークの継続を望んだままです。この会社と現場の“ずれ”のしわ寄せを、いちばん受けやすい立場にいるのが管理職です。

ニュースの概要

調査は2026年7月に実施されたもので、2020年から続く11回目にあたります。テレワーク実施率は2022年以降ゆるやかな減少が続いており、テレワークをしている人でも頻度そのものが減っています(前年より頻度が減った人は32.7%)。「原則出社」は大手企業を含むすべての企業規模で前年から増加しました。

ただし、働き手側のテレワーク継続希望は81.6%と高い水準のままです。同研究所は、管理職のマネジメント負荷やコミュニケーション上の課題が変わっていないことへの対応として、出社が明示的に選択されていると分析しています。前年の第十回調査でも、「部下の仕事の様子がわかりにくく不安だ」という管理職の声がここ数年増える傾向にあり、マネジメント領域の課題が未解決のまま残っていることが指摘されていました。

管理職にとってのポイント

  • 出社方針は「解決」ではなく対症療法になりやすい。席が近くなっても、部下の状況が見えにくくなっていた本当の原因(役割や評価基準のあいまいさ、報告の設計不足)はそのまま残ります。
  • 板挟みが可視化される。8割の部下がテレワークの継続を望み、会社は出社を求める。その方針を説明する役目は、たいてい管理職に回ってきます。
  • 出社が増えると、管理職の時間は静かに削られる。相談・立ち話・急な巻き込みが戻り、自分の仕事に手をつけられる時間が細切れになります。負荷が増えていないか、まず自分の時間の使われ方を見てみてください。

えんのした編集部の視点

出社回帰のニュースは「働き方の逆行」として語られがちですが、数字の裏側にあるのは、管理職が抱えたままにしてきた不安です。「顔が見えないと不安になる」のは、怠慢でも心配性でもありません。見えないものを見えるようにする仕組みが、会社から十分に手渡されていないというサインだと私たちは考えます。

会社の出社方針を、一人の管理職が変えることはできません。けれど、その方針の理由をすべて自分が背負って説明する必要もありません。「これは会社としての方針で、背景は私も確認しているところ」と正直に伝えていい。そのうえで、自分の裁量で決められる範囲――会議の数と長さ、報告のタイミング、集中したい時間の扱い――だけを手元に引き寄せる。動かせるものと動かせないものを分けるだけでも、消耗の仕方はずいぶん変わります。

それでも眠りが浅い日や、休んでも疲れが抜けない状態が続くようなら、無理に一人で立て直そうとせず、産業医や社内の相談窓口に一度話してみてください。制度の変わり目は、現場の管理職がいちばん疲れる時期です。あなたが持ちこたえていること自体が、すでに十分な仕事です。

出典

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