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「管理職になってから、仕事がつまらなくなった」
「責任ばかり増えて、何のために頑張っているのか分からない」
「プレイヤーとして働いていた頃のほうが、やりがいを感じられた」
そんなふうに感じたことはありませんか?
管理職になると、部下の育成やチームの目標管理、上司との調整など、自分の成果だけでなく、組織全体のことを考える場面が増えていきます。以前のように自分の仕事に集中できず、毎日が会議や部下のフォロー、トラブル対応で終わってしまうこともあるでしょう。
それでも、チームがうまく回っているときほど自分の頑張りは見えにくく、問題が起きれば責任を問われる。そんな状況が続けば、管理職の仕事をつまらないと感じてしまうのも無理はありません。
しかし、管理職の仕事がつまらないと感じるのは、必ずしも管理職に向いていないからではありません。 仕事の進め方や役割への向き合い方、置かれている環境によって、やりがいを感じにくくなっている可能性もあります。
この記事では、管理職が仕事をつまらないと感じる7つの理由と、今の状況を変えるための具体的な対策を紹介します。管理職を続けるべきか悩んでいる方も、まずは何がつまらないと感じる原因になっているのか、一緒に整理してみましょう。
管理職がつまらないと感じる7つの理由
管理職がつまらないと感じる理由は、大きく7つに分けられます。
1. 自分の手で仕事を仕上げる機会が減る
担当者のころは、企画書を書き上げる、システムを組み上げる、商談を成約させるといった仕事を、最初から最後まで自分の手で進めていました。
管理職になると、その作業の多くは部下に任せることになります。リクルートマネジメントソリューションズの調査では、もともと管理職を志向していなかった人の約7割が、管理職になってから「専門能力を発揮する場面が少なくなった」と答えています。得意な仕事から離れること自体が、つまらなさの大きな原因になります。
2. 成果が自分の手柄として見えにくい
チームが目標を達成しても、評価の場で名前が挙がるのは、実際に手を動かした部下です。管理職の工夫は、部下が動きやすいように段取りを整えた、トラブルが起きる前に調整した、といった目に見えにくい形で成果に溶け込みます。
うまくいくほど自分の仕事が見えなくなるので、達成感を得にくくなります。
3. 調整と承認の仕事が増える
管理職の1日は、次のような仕事で埋まりがちです。
- 会議
- 稟議の承認
- 他部署との日程調整
- 上司への報告
どれもチームを動かすために必要な仕事ですが、新しいものを生み出している実感は持ちにくい作業です。
調整に時間を取られるほど、自分で考えて手を動かす時間は短くなります。予定表が他人の都合で埋まっていく感覚が、つまらなさにつながります。
4. 決められる範囲が思ったより狭い
管理職になれば、自分の判断で仕事のやり方を変えられると考えていた人も多いはずです。実際には、予算も人員も上の承認がなければ動かせない場面が少なくありません。
産業能率大学総合研究所の調査(2019年)では、上場企業の課長のうち37.4%が、マネジャーとして期待に応えるための十分な権限を与えられていないと答えました。責任は増えたのに、決める範囲が広がらない状態では、仕事を面白くする工夫の余地も小さくなります。
5. プレイヤーと管理職の両方が中途半端になる
多くの管理職は、自分の担当業務を持ったまま部下の管理もしています。産業能率大学総合研究所の調査(2021年)では、上場企業の課長の99.5%がプレイヤーを兼ねており、業務に占めるプレイヤーの仕事の割合は平均で50.1%でした。
担当業務に集中すれば部下を見る時間が減り、部下に時間を使えば担当業務が遅れます。どちらにも満足できる時間をかけられず、結果としてどちらの仕事にも手応えを感じにくいのです。
6. 上達している実感がない
担当者の仕事は、経験を積むほど早く、うまくできるようになります。資料を作る速さ、商談の進め方など、上達が自分でも分かりやすい仕事です。
マネジメントは、相手が変われば正解も変わります。去年うまくいった伝え方が、今年の部下には通じないこともあります。成長の物差しが見つからないまま毎日が過ぎるので、同じことを繰り返している感覚になりやすいのです。
7. この先の役割の変化が見えない
昇進の見込みが小さくなった状態は、キャリア・プラトー(昇進の頭打ち)と呼ばれます。上のポストが埋まっている、年齢的に次の昇進が見込めない、といった状況です。
同じ役職で同じ仕事を続けることが見えていると、新しいことに挑戦する意欲も湧きにくくなります。
7つの理由に共通するのは、担当者のころの手応えの得方が、管理職の仕事では通用しなくなることです。仕事が面白くなくなったのは、能力が落ちたからではありません。
管理職がつまらないのか、疲れているのかを見分ける
つまらなさの中には、心身の疲れが原因になっているものもあります。対策を考える前に、どちらに近いかを確認しておいてください。
見分ける目安は、仕事以外のことも楽しめているかどうかです。休日の趣味や家族との時間は楽しめているなら、仕事の中身が合っていない可能性が高いと考えられます。趣味にも気持ちが向かない、よく眠れないといった状態が重なっているなら、疲れが原因かもしれません。
疲れのサインがあるときは、仕事の面白さを取り戻す工夫より、休むことを先にしてください。気持ちの整理から始めたいなら、国内最大級のオンラインカウンセリングサービス【Kimochi】
のようなオンラインカウンセリングも選択肢です。無料で相談できる公的な窓口としては、厚生労働省のこころの耳があります。
管理職がつまらないときの対策
つまらなさの原因が仕事の中身にあるなら、次のような対策を試してみてください。
1. どの理由に当てはまるかを書き出す
7つの理由のうち、自分に強く当てはまるものを2つか3つ選んで書き出します。「自分の手で仕上げたい」のか、「決める範囲を広げたい」のかで、打つ手が違うからです。
書き出すと、つまらないのは管理職の仕事全体ではなく、特定の業務だったと分かることもあります。
2. 自分が手を動かす仕事を1つだけ残す
手を動かす機会が減ったことがつまらなさの原因なら、自分の得意分野の仕事を1つだけ手元に残しておきましょう。
ただし、プレイヤーの仕事を増やしすぎると、部下を見る時間がなくなります。残すのは、自分の専門性を生かせて、ほかの人に任せにくい仕事に絞ってください。
3. 成果の記録を、チームの変化に置き換える
自分の手柄が見えにくいなら、部下やチームの変化を記録する習慣をつけます。半年前は任せられなかった仕事を部下が一人で回せるようになった、トラブルの件数が減った、といった変化です。
月に1回書き出すだけでも、自分の働きかけで何が変わったのかを確認できます。
あわせて読みたいマネージャーは何が楽しい?やりがいが宿る3つの場所と見つけ方マネージャーの仕事の面白さがどこにあるかは、こちらで整理しています。4. 決めてよい範囲を、上司と確認する
決められる範囲が狭いと感じているなら、「この金額までの支出」「このメンバーの業務分担」のように、自分の判断で決めてよい範囲を上司と具体的にすり合わせます。
範囲がはっきりすれば、その中で自分のやり方を試す余地が生まれるはずです。
5. 社内で役割を変える
管理職の仕事そのものが合わないと感じるなら、社内で別の役割に移る道を調べます。専門職として処遇するコースや、希望する部署に応募できる社内公募の制度です。
リクルートマネジメントソリューションズの調査(2024年)では、回答した企業の58.0%が「専門職制度があり、複線型の人事制度として運用されている」と答えています。自社に制度があるかどうかは、就業規則や人事に確認してください。
6. 会社を変える
社内に専門職の道がない、何度相談しても役割が変わらない、という場合は、会社を変えることも選択肢に入ります。現状の職場に満足できていないなら、新しい環境に変えてみるのも一つです。30・40代管理職・専門職のグローバルキャリアを拓く転職エージェント【Samurai Job】
では、30代・40代の管理職・専門職向けの求人を扱っています。任される範囲や職種から条件を絞って探せます。
まとめ
管理職がつまらないと感じるのは、担当者のころの手応えの得方が、管理職の仕事では通用しなくなるからです。理由は次の7つでした。
- 自分の手で仕事を仕上げる機会が減る
- 成果が自分の手柄として見えにくい
- 調整と承認の仕事が増える
- 決められる範囲が思ったより狭い
- プレイヤーと管理職の両方が中途半端になる
- 上達している実感がない
- この先の役割の変化が見えない
趣味も楽しめない、眠れないといった状態が重なっているときは、つまらなさより疲れを先に疑ってください。仕事の中身が原因なら、次のような対策を試せます。
- どの理由に当てはまるかを書き出す
- 自分が手を動かす仕事を1つだけ残す
- 成果の記録を、チームの変化に置き換える
- 決めてよい範囲を、上司と確認する
- 社内で役割を変える
- 会社を変える
今日できることを1つ選ぶなら、7つの理由のうち自分に強く当てはまるものを2つ書き出してみてください。
